FXトレーダーならトレードノート(記録・日記)を付けましょう!

とよく言われています。

これは至極当然の話で、FXトレードを一つの「事業」として考えるのであれば、トレードノートは事業報告書であり、帳簿であり、収支決算書でもあるわけです。

こういった書類無しに事業は成り立たないことを考えれば、トレードノートを付ける重要性と言うか必然性は理解してもらえるんじゃないかなと思います。

ただ、「何のためにノートを書くのか」ということを勘違いしているトレーダーは非常に多いです。

正しくないトレードノートの書き方をしてしまうと、単なる時間のムダになるし、FXの技術の向上にもつながりません。

今回は、本当に効率のいいトレードノートの書き方についてまとめます。
ただ単にノートを書いている方、もっと上達したい方はぜひご覧ください。

何のためにFXのトレードノートを書くのか?

トレードノートを書くことを推奨する記事などを見ると、

「勝っているトレーダーは、みんなトレードノートを付けています」

と書かれています。

恐らく統計を取ると、勝ち組トレーダーの多くがトレードノートを付けているでしょうし、トレードノートを付ける重要性を知っていることでしょう。

なら、トレードノートを付けたら、みんな勝てるようになるんでしょうか?

残念ながら答えはNOです。
少し前の話になりますが、

金持ちは長財布を使っています⇒アナタも長財布を使ったら金持ちになれますよ

という論調で長財布を勧める記事や番組が多くありました。

バカバカしいと思いませんか?
金持ちは事業に成功したり、運が良かったから金持ちになって、その結果、長財布を愛用しているだけです。金持ちになった後に長財布を使っているケースが多いというだけです。

なのに、金持ちでもない人が長財布を使ったところで、何の意味もない。単に金持ちのマネをして、いい気になっているだけ。

これと同じで、FXのトレードノートも、ただ淡々と書いて「書いていればいつかは勝てるようになれます」みたいな宗教ではないんですよ。

トレードノートをせっせと書いてたら、あら不思議、ある朝起きたら突然勝ち組になってました!みたいな魔法は起きません。

この辺を結構勘違いしているトレーダーは多いです。

他の人が

「トレードノートを書かないと勝てるようにならない!」
「トレードノートを書いていたら勝てるようになった」

と言うことを鵜呑みにして、思考停止状態になってはいけません。

FXトレーダーは思考するのが仕事です。
「なぜそれが必要なのか?」を考えないと意味がありません。

FXについて思考するノートを書く

トレードノートについては、

  • エントリー&エグジットの時間
  • エントリーの根拠
  • 相場環境
  • 損益
  • トレード時のチャート
  • 反省点

等を入れてまとめていきましょう!と解説されることが多いです。

コレ、大変ですよね。

最初の数日は「よし、頑張るぞ!」とやれるかもしれない。
でも、途中で負け越した日とか、トレード中にイライラした日なんかが出てくると、すっかりとノートを書くことを忘れて、ついにはやめてしまいます。

これなら全く意味がない。

もし、これが続けられたとしても、トレードノートを「とりあえず」書くことが目的になって、事務作業化することもあります。

ノートを書くことがトレードの目的ではありません。
自分の頭で「ちゃんと考えて」「脳を鍛える」ようなことをしなくては意味が無いんです。

だから最初は毎日数行だけでもいいので、自分がFXについて考えること、トレード中に思いついたこと、自分の感情なんかを殴り書くわけです。手書きでやります。

チャート画像とか几帳面に貼らなくていいです。
綺麗にする必要もない。

後で読み返すため、他人に見せるためのノートではなく、書きながら「思考」するための「ノート」なので。

手を動かして書けば書くほど脳が動き、どんどん思考が進むはずです。
キーボードでも良いかな?と思う人、手書きでやりましょう。全然違います。

毎日書くと思考が徐々に広がっていく・・・・。

これがトレードノートです。

これは、トレード記録とは違います。あくまでもノートです。

記録については続きをご覧ください。

本当に必要なトレード記録

トレードノートは、自分の「思考」をまとめて、アメーバのように広げるためのものです。

「じゃぁ、トレード結果とかはまとめなくても良いの?」
と言う質問も聞こえてきそうですので、それについて回答すると、必要最低限やれば良いです。

作業量が多すぎると負担になって辞めてしまいますし、効率が悪いです。
トレード向上に必要な情報だけを抽出すればいいんです。

私自身、かつては時間をかけてノートを作っていました。
色々と書き込んで、満足していました。

で、それが役に立ったのかというと、全く役に立ちませんでした・・・・。
だってFXで全く勝てるようにならなかったからです。

結局、ノートを書くことが目的になっている内は、本質を見抜けずに、単に書き続けるだけに終わるんです。だからこそ、必要な情報だけを残せばいい。

そこで分かったのが、自分の負けトレードだけを集めるやり方です。

FXにおける「負けトレードパターン集」を作る

トレードの反省に手間を掛けない、コレクションしない

FXトレーダーにとって、負けトレードパターンの認識は超重要です。

「俺、いっつもここでやらかすんだよね~」
と、ポジション保有中だったり、損切り後に思ったりしないでしょうか?

これを「何となくそう思ってる」から「明確にわかる」状態に持っていけば、事前に負けポイントが分かるので、エントリーを避けられます。

そうなるためにも、負けトレードとなったチャートに、エントリーとエグジット、そして感想などを書いて画像として保存する。

これを「負けトレード集」のフォルダに入れるだけです。
形式的で面倒なことはやらなくて良いです。

これをとにかく実践して継続します。
負担は限りなく少ないハズです。

FXで勝てるようになるには「長く続ける」ことが必要。

ある日突然勝ち組トレーダーになるわけではありません。

トレードを何ヶ月・何年もして練習・訓練して、ようやく「あれ?トータルで負けなくなったかな?」というレベルに達します。

だから1回のトレードの反省に無駄に長い時間をかけるのではなく、トレードそのものを「長く継続」しなくてはいけません。

そのためにも、無駄は極力省くべきです。

手間と時間が掛かりすぎると、FXを学ぶのを途中で挫折する確率が格段に上がります。

負けトレードパターン集の使い方

負けトレードパターンの画像が集まったら、定期的に見直します。

負けトレードパターン集は、「作ってお終い」にしたら絶対にダメです。
定期的に見直して、自分の負けやすいポイントを定義して、次は避けられるように徹底する。

これだけでトータルの結果が跳ね上がります。
だって、負けが無くなるわけですから。

時間をかけてトレード記録を作って、何も見返さずに「ほったらかして」、また次の記録を作る人がいますが、これではトレードスキルは永久に向上しません。

それなら、負けトレードに厳選した画像集を作って、定期的に見直した方が圧倒的に効率が良いです。

「あれ?この負けパターン、何ヶ月か前にもやってなかったか?」と思って、数ヶ月前の負けトレードを見つけ出して「やっぱりな。」と思う。

  • 自分で知気づかなかった、自分の弱点に気づく。
  • 薄々感じていたことが、言語化できるようになる。
  • 負けるところを事前に察知して、エントリーを避けられる。

このように負けトレード分析は、長く続ければ続けるほど、トレーダーにとって有利に働きます。

トレーダーにとって一番価値のある情報は、自分の負けトレードです。
これは言ってみれば鉱脈のようなものです。

上手く情報を整理して、トレードの向上につなげましょう!

まとめ

今回はトレードノートとトレード記録の書き方について解説しました。

私は、トレードノートとトレード記録は違うものとして捉えています。

  • トレードノートは、トレード中の思考をまとめるもの
  • トレード記録は、主に負けトレードを中心に画像として集めるもの

いやいや、勝ちトレードも記録したほうが良いし、他にも色々と書くべきだよ!

と思う人もいるでしょう。

ただそれは、しっかりと負けトレード分析をやって、それでも余裕がある人がやることです。

トレードで向上するために本当に必要なことはやらずに、無駄なことをやっているから勝てるようにならないんです。

まずは必要なことから。
それだけであなたのトレードは大きく変わります。

トレードの成長に関する記事は以下でも解説しています。

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