インジケーターは有料・無料を問わず無数に存在しています。
海外のフォーラムに行けば、多くのプログラマーが他のトレーダーの要望に応えてインジケーターを作っています。
このように、日々開発されているものを含めると、トレーダーが追いついていけない程に量があると思います。
しかし、インジケーターは非常に便利なものである事も間違いではありませんが、同時にあまり意味のない、はっきり言って必要のないものも溢れています。
今回はインジケーターの存在意義について考え、正しいインジケーターとの付き合い方を提示します。
インジケーターの存在意義
インジケーターが時として「便利さ」と「必要のない長物」という相反する面を持つ矛盾した存在であるという事に気づいているでしょうか?
それは呆れるほど新しいEAが開発されるスピードを考えるとよく分かります。
これが聖杯だといわんばかりの大げさで今となってはドン引きの宣伝が多いEAですが、バージョンアップのロジックはうなずけるものもあります。
より便利にもなっている箇所もあります。
でもそれほど凄いシステムならどうしてたくさん存在するのでしょうか?
しかも短い間に新しいのが出てきます。
EAは完全に相場分析をインジケーターに頼っています。
そしてこれが原因でEAはこれからも新しい聖杯を求めて開発されるでしょう。
残念ながらそれは空想の世界です。
現実にはEAで負けている人も(裁量でも同じく)たくさんいます。
私は元々多くのインジケーターを使ってトレードしていましたが、現在はプライスアクションをメインにトレードしています。(その結果できたのがmorisigです。)
プライスアクショントレードというもっとも理論的に相場を分析できるということを知って以来、分析は自分の目でするものだと悟りました。
では全くテクニカル分析を使っていないかというとそうでもありません。
幾つかの基本的なツールは使っています。
私も多くのトレーダーと同じように色んなインジケーターをいじりました。
特殊なものほど興味をそそられるものです。
ですが、特殊なものは使い方が特殊なため、それを使いこなすためには背景にあるロジックを熟知する必要があるのです。
インジケーターの正しい使い方を教えます
インジケーターには、正しい使い方があります。
それは、インジケーターを便利なツールとして相場分析に役立てるというものです。
「当たり前では?」の反論が聞こえてきそうですが、多くの人がこれに気づいていません。
殆どの人が使う手法においては、テクニカル分析に相場を分析させているんです。
あるいは、インジケーターに分析作業を任せているんです。
彼らのやっていることは相場分析ではなく、エントリーサインのチェックだけです。
「サインが出ればポジション取りという」小学生でもできるような姿勢でFXの世界に挑むわけですから、負け組みが9割なのはむしろ当然ではないでしょうか?
テクニカル分析に信頼を置きすぎると、エントリーしたのにすぐに逆走という事もしばしばあります。
これを日本語のFX用語では「ダマシ」と表現していますね。
「ダマシ」ているのが皮肉にもテクニカル分析だというのはかなり厄介です。
分かりますか?使い方を知らないと「ダマシ」が多くなります。
更にいえば、ダマシ回避もテクニカル分析ツールに頼るというおかしな事をしている始末です。
これをやってしまえば、ダマシに更にダマシが重なることもあるわけですね。
ですから賢く上手にテクニカル分析・インジケーターを使いこなさないと痛い目にあいます。
では具体的にどうすれば良いかというわけですが、まず何よりも相場の分析は自分でやるという認識が必要になります。
それをやらないでトレードしている人で負けているならそろそろ目を覚ました方が良いと思います。私は今になって分かりますが、「初心者が最初に習うべきもの=テクニカル分析」は間違っていると思います。
初心者用のFXの本などは以下のような注意を入れておくべきです。
トレード初心者こそプライスアクションから入るべき
テクニカルインジケータは便利ですが、それは基本的なトレード理論を補佐するものです。
基礎を押さえた上で使えば、大きな力となるでしょう。
しかし、それ一辺倒になってしまったらなかなか勝つのは難しいと思います。
上手にインジケーターと付き合うようにしましょう。