シストレをする上で必要になるのはインジケーターとそのパラメーターです。
特に問題になるのパラメーター設定です。
このパラメータの設定によって同じテクニカル分析を行っていたとしても、結果に大きな差が生じる可能性があるのです。
今回はパラメーターとEAを選ぶポイントについて解説します。
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パラメーターで検証結果が大きく変わる
そもそもパラメーターとは、インディケーターで使用する変数のことです。
例えば移動平均線で言えば、10期間とか20期間とかの数字がパラメーターに相当します。
これらの数字は自由に変更できますが、パラメータの取り方次第で、システムトレードで算出する「売買サイン」、ひいてはバックテスト結果に大きな影響を及ぼすのです。
市販されているシステムトレードソフトには、単にシステムが自動的に売買シグナルを出してくれるものもありますが、一般的にシステムトレードというのは、パラメータの設定やテクニカル指標の選択など、トレードされる方自身が細かなチューニングを繰り返し行って取引のパフォーマンスを向上させていくものです。
ですから、ある程度テクニカル指標に慣れ親しんだ人の方がシストレに取っつきやすいのは言うまでもありません。
システムトレードのリスクは、パソコンやサーバーの障害により売買サインが算出されない、また自動売買システムでは取引会社にログインが出来ない、注文の執行が行われない等の「システムリスク」があります。
また、システムトレードではある程度の期間を取引してみなければ結果が出ないものもあります。ロスカットも自動的に行われる為、ある部分だけを切り取って検証するとマイナスとなっている場合もあることをご理解ください。
EAをどうやって選ぶか?
では、実際にシステムトレードを始めようと思ったときに気になるのは、「どうやってシステムを選ぶか」でしょう。
いくら金融商品に詳しく、長年取引されている方でも、システムトレードに触れたことがないと、その判断はなかなか難しいものです。
そこで、すでに世の中に数多く出回っているトレードシステムを自分で評価するために最低限必要なポイントをここでは簡単にご紹介していきます!
チャートの種類は?
バックテストが日足・週足・時間足・分足等、どのチャートデータを基に行われたかを確認します。
ここで判断するものはシステムの良し悪しではなく、自分の取引手法にあったものを選択する事をお勧めいたします。
理由は、スプレッドの開きや急激な変動の影響を受けにくいからです。
総トレード回数は?
バックテスト期間中に何回売買が行われたかを示すものです。このデータは、勝率100%というシステムがあったとしても、バックテスト期間中に1回しかトレードをしてないものではシステムとしての信憑性は低くなります。
何回以上ならば安心というモノはありませんが、期間が長くトレード回数が多いシステムほど、適正なテストが行われたという事ができます。
勝率は?
総トレード数の中、何パーセント勝ったかを示すデータです。
このデータを単体で判断することはリスクが高く、「総トレード回数」と併せて判断する必要があります。
また、9回の利益確定が1回の損切りでトータルマイナスになってしまう場合は勝率は高いが運用実績が悪く、その逆もありますので、他のデータと複合的に判断しなければいけません。
最大ドローダウンは?
ドローダウンとは、資産が目減りした時の下落率の事を指します。
最大ドローダウンは最も目減りした所、つまり一番大きく損失した所になります。
最大ドローダウンは資産管理の目安になるとともに、システムがどの程度のドローダウンを起こす可能性があるのかを判断する事ができます。ただし、時間の経過と共に最大ドローダウンは必ず更新(目安としたドローダウン以上の損失幅が出る)される事を頭に留めておく事が必要です。
システムを選定する目を養おう
ここでご紹介したトレードシステムを判断するためのポイントは、ごく一部となりますが、実際に使用するシステムによっても重要度が大きく異なってくる場合があります。
どんなシステムにおいても共通して言えることは、しっかりとバックテストが行われ、最低でも上記のポイントが確認できるという点です。
確認出来なければ手を出すのはやめておきましょう。
勝てるEAは世界中にありますので。
EAのタイプ
ほとんどのEAを構成しているルールはテクニカルとなりますので、ある程度のタイプに分類することができます。
複数の口座で分散してEAを動かしたい方や、少額を積極運用でリスクをとりながら運用したい方など、運用スタイルによってEAを選ぶことも賢い運用の手法となるでしょう。
- トレンドフォロー型(安定運用・積極運用)
- 短期逆張り型
- 中期逆張りスイング型
- トレードタイムスケジュール管理型
- マーチンゲール採用型
- スキャル型
複数のEAを稼働させる場合は、上記のタイプを色々と組み合わせてポートフォリオを組むと安定しやすいです。
複数のEAを稼働させるとなるとハードルもそれなりに高くはなりますが、オススメです。