トレードをある程度経験したことがある人であれば、誰もが資金管理は重要と言います。
また、どの本を読んでも資金管理は重要と書かれています。
当ブログでも、資金管理のテクニックについては色々とご紹介してきました。
そんな重要な資金管理の本質とは一体何なのでしょうか?
ひとことで言えば、「資金とロット数は比例させる」です。
当たり前のことですが、資金が増えればロットを上げますし、資金が減ればロットを下げるのです。この逆があると、リスクを取らなさすぎたり、取り過ぎたり・・・と良いことは無いのです。
Contents
資金が増えたらロットを上げて、減ったらロットを下げる
資金管理の本質とは利益が出たらLot数を増やし、損失が出たらLot数を減らすことです。
良い資金管理の条件とは「負けが続くときでも破産しないこと」と、「勝つときには大きく資金を増やせる可能性があること」です。
この条件を満たすためには、「利益が出たらLot数を増やし、損失が出たらLot数を減らす」という逆マーチンゲール法ともいえる資金管理手法をとる必要があります。
マーチンゲール法とは?
勝率約50%で掛け金の倍のお金が貰えるカジノのブラックジャック等でよく利用されます。
逆マーチンのデメリット
もちろん、この方法にも問題点はあります。
例えば、100万円の資金で1トレード当たり10万通貨のトレードをした場合を想定します。
負けて資金が減ったときにはLot数を減らしますので、資金が90万円(10%の損失)になってしまったら、1トレード当たり9万通貨に変更します。
すると、負けた時と同じだけの10%勝ったとしても、資金は99万円止まりとなり100万円までは戻りません。すなわちこの方法では、負けを取り戻すのには、負け以上の勝利が必要になり、時間がかかってしまうのです。
これは確かにデメリットではあります。
負けが込んで資金が減ってしまったときには、一気に資金を取り戻すためにLot数を増やしたい気持ちになることもあります。
逆マーチンはデメリットはあるが、優位性があれば資金は増える
しかしながら、長期的に見て自分の資金を守るためにも資金管理の本質である「利益が出たらLot数を増やし、損失が出たらLot数を減らすこと」を徹底することが重要です。
期待値がプラスのトレードルールである限り、利益は積み重なるはずです。
1回のトレードで全てを取り戻そうとは思わず、少しずつでも利益を重ねて、それからLot数を増やしていくようにしましょう。
こうすることで、不調の時は損失を最大限に和らげる一方で、好調な時は資金を大きく増やすための複利を味方に付けることが出来るのです!
マーチンゲールだけは絶対にやっては行けない
マーチンゲールは、数ある資金管理戦略の中で「必勝法」と言われることがあります。
私から言わせれば、そんなことは全くの嘘です。
破滅するため必敗法なのです。
絶対にやってはいけない資金管理としてマーチンゲールも解説しておきます。
倍プッシュするのがマーチンゲール
マーチンゲール法は、負けが続く度に賭けるお金を倍に増やしていくやり方です。
例えばカジノのルーレットを例にしましょう。
赤か黒に賭けるとして、勝てば掛け金が2倍になり、負けると掛け金が無くなるとします。
最初は1万円を賭けます。
勝てば2万円となり、1万円の利益を得て終了します。
しかし負ければ、掛け金を2倍の2万円として再度賭けます。
勝てば4万円となり、1回目との累計で結果1万円の利益を得て終了します。
ここで負ければ更に倍の4万円、また負ければ倍の8万円と負け続ける限り、ひたすら倍の掛け金にしていくという手法です。
こうすることで、いつか勝つ事が出来ればそれまでの損失分を一気に取り返すだけでなく、更には利益まで出せてしまいます。
勝率50%程度なら使える?
マーチンゲールがよく使われるのはルーレットやブラックジャックです。
これらは勝率が約50%程度ですから、マーチンゲールが有効に機能することが多いのです。
ではトレードではどうでしょうか?
トレードで負けるたびにLot数を倍にするとします。
以前の記事で、勝率60%のトレードルールでも10連敗は覚悟するべきと書きました。
実際、エクセルでランダムシミュレーションをしても勝率6割であれば10連敗することはザラにあります。私自身も200回ほどトレードしてトータルでは勝率6割でも、その中には10連敗があった経験があります。
リスクリワード次第ですが、勝率60%は決して悪くはありません。
このトレードルールにマーチンゲールを組み込んだ場合を考えます。
最初のトレードは1万通貨で行います。
負けた場合は2回目は2万通貨、3回目は4万通貨というように負けるたびにLot数を倍にしたとします。
10連敗した場合の11回目のトレードでのLot数は、なんと1024万通貨です。
レバレッジ888倍のXMでさえも多くの証拠金が必要です。(というか建玉上限に引っかかる)
マーチンゲールは確かにいずれは勝てる必勝法なのかもしれませんが莫大な資金がないと出来ない手法ということです。
ギャンブラーの誤謬にハマってはいけない!
ギャンブラーの誤謬という言葉をご存じでしょうか?
例えばコイントスをやっていて、「表が3回連続したら、次は裏の出る確率が上がる」と考えてしまうことです。
冷静に考えれば、何連続表が出ても、何連続裏が出ても、次に表が出る確率も裏が出る確率も等しく50%です。しかし、2回に1回は裏が出ると考えると、どうしても連続して表が出た時には裏が出やすくなると勘違いしてしまうわけですね。
そうなってしまうと、どうしてもマーチンゲールに頼りたくなってしまいます。
しかし、それはあくまでも勘違いです。
トレードの世界に必勝の方法はないと思います。堅実な資金管理をもとに、利益を積み重ねていきたいものです。