トレードに勝つために、全てのトレードに関する知識、分析方法、そしてあらゆるトレードルールよりも重要な要素があるのをご存じでしょうか?
それは価格のモメンタムです。
値動きの「勢い」のことですね。
我々トレーダーは、値幅を取る事が全てです。
エントリーしても値動きがなければ利益は取れません。
そして利益が取りやすい時を考えてください。
そうです、相場に弾みが付いて勢いがある時です。
今回はモメンタムの重要性について解説します
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トレンドの始りは大陽線・大陰線から始まる
チャートを開いて過去のトレンド初期のローソク足の動きを見てください。
このチャートで言えば、灰色のレクタングルの部分がトレンドの初動です。
上記のチャートに限らず、トレンドの初動のほとんどが目立って大きな大陽線・大陰線で始まっているのが確認できると思います。
目立った陽線や陰線は、その時だけでなく、後にも影響を及ぼすのです。
その理由の一つとして、銀行やファンドなどの大口が大量にポジションを仕込んだから・・・という考えがあります。彼らは自身のポジションがマイナスにならないように、ポジションが逆行してきたら更にエントリーして価格を狙った方向に動かそうとするのです。
つまり、トレンド初期で大きなローソク足を見つけたときに、その勢いに乗れば成功するわけです。単純ですね。
しかしそれがいつ起こるか予測するのは難しいのが現実です。
もちろんあらゆる相場分析をすれば確率を高める事が可能になります。
モーメンタムはサポレジラインやテクニカル等の全てを無視する
私は常々支持線・抵抗線を意識してトレードしますが、価格の動きの勢いが強い場合などはそれらのラインを簡単に突き抜けてしまいます。
過去に何度も止まっては反発したラインであっても、本当に勢いがある場合は軽く突破されてしまいます。
このような価格の動きの勢いがいつ現れるかについて知ることは殆どの場合不可能です。
それに便乗する事が投資において成功する秘訣なのですが、はっきり言って未来がどうなるか分かる人にしかできない事であり、通常は誰にもできない事なのです。
ただし、ある場合の相場を限定的に捉えて考える(その時の相場の状況など)とある程度分かる場合もあります。
その例について見ていきましょう。
大きな動きを予測できる例1.日銀の介入
2011年の東日本大震災によって超円高なったことで生じた相場の不均衡を直すために、介入の噂がありました。あれは既に予測できた事実でした。
当時は私も便乗して数100pipsを取りましたが、東京市場オープンを狙ってライブで見ていました。
9時ちょうどにいきなり逆走した時は焦りましたが、その後は今まで見たこともないようなものすごい勢いでレートが伸びていったのを覚えています。
何故東京市場で介入があるかを知っていたかというと、協調介入で各国のOKサインをもらったとのニュースがあったことと、それまでの流れから日銀の介入は東京時間にある事が分かっていたからです。
例えその日に介入がなかったとしてもまだ安いところで買っておけば良いわけで、それを期待していたトレーダーがここぞといわんばかりに買いまくっていたので私もポジションを取っただけです。
大きな動きを予測できる例2.スイスフランショック
2015年1月にスイスフランショックが発生しました。
それまでスイスフランは1.20ユーロに固定されていたのですが、突然これが撤廃されたのです。
この時にはスイスフランでトレードしているトレーダーが大損害を被った事は記憶に新しいですが、実はそのずっと前から「スイスフランは持ちこたえられない」と言われていました。
これを見越して1.20のラインを割ることを前提にエントリーしていたら、大きな利益になっていたでしょう。
現実的な例
ではもう少し現実的な例にしましょう。
勢いの大きさというのはトレーダーの数や取引量に比例しますからマーケットがオープンする時間帯を狙うのが現実的なやり方です。
指標スキャルはあまりすすめないのですが、あれも大勢のトレーダーが集まる時間帯を狙ったトレード方法です。
基本的にはお昼頃の東京市場は殆ど動いていません。
重大なファンダメンタルズを除いて、仮にその前のオセアニア勢による取引でトレンドが発生したとしてもせいぜいお昼頃まででしょう。アジアンセッションではあまりトレンドは見られません。
では値動きが大きくなる時間帯と言えば・・・もう分かりますね。
マーケットのオープン時や経済指標の発表がある時です。
特に欧州時間のオープン時は大きな動きを期待できます。
ここを狙ったブレイクアウトのやり方については記事にしていますのでぜひご覧ください。
モメンタムの重要性に気付け!
価格のモメンタムに便乗してポジションを取る。
これは究極的なトレード方法です。
トレンドラインを引いたりテクニカル分析で色々と相場を分析する事は良いことですが、それらを全て吹っ飛ばすくらいの勢いのある価格の動きには勝てません。
支持線・抵抗線、一目均衡表の厚い雲、200日線のライン、時には過去最高値・最安値さえも簡単に突き抜けてしまう勢いのある価格の動きこそが一番重要な要素です。
この事をはっきり理解できると、どのタイミングでエントリーするかも分かってくるはずです。考えてみてくださいね。