トレンドライン・・・というと、苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか?
- 何となく引いているけどよく分からない
- 自分の引いたラインはダマシばかりに合ってしまう
こう考えている人も多いようです。
確かにトレンドラインは誰でも「何となく」引く事は出来ますが、間違った使い方をしている人も多いのが現実です。
そこで今回は正しいトレンドラインの引き方をご紹介します。
このやり方を実践すれば、「トレンドラインって機能するなぁ」と感じられる事でしょう。
トレンドラインって何?という方は以下の記事をご覧ください。
Contents
トレンドラインの定義について
それではトレンドラインの引き方の解説をする前に、下の画像にトレンドラインを引いてみてください。
どうでしょうか?
アレコレと引けそうなポイントが見つかるのではないでしょうか?
おそらく、多くの人が下の①もしくは②にラインを引けると判断したのではないでしょうか。
①は過去に2回レートが当たって反発したライン
②は安値と安値を結んだライン。
どちらも正しそうですが、不正解です。
理由は明快です。
上のチャートでは、一度も高値を更新していないからです。
最初の画像の高値に水平線を引きました。
どうでしょうか?一度も高値を更新せずにその後はレンジになっていますよね?
トレンドラインとは、文字通り「トレンド」が発生しているときに利用します。
ですから、上のチャートのように「安値は切り上げても高値は切り上げていない動き」ではトレンドラインを引く事はできないのです。
これまで何となくレートがぶつかりそうなところでラインを引いていた人も多いと思いますが、上記の解説のように、ダウ理論の「トレンド」が認められなければトレンドラインは引いてはいけないのです。
こうするだけで、無駄なラインが一気に減ります。
実際のチャートご覧ください。
トレンドラインっぽいところに2本の破線を入れていますが、これらは正しくありません。
理由はもう分かりますよね?
最初の高値を更新していないからです。
正しいトレンドラインの引き方
それでは正しいトレンドラインの引き方を解説していきます。
先ほどもご説明しましたが、まずトレンドラインを引くためには「ダウ理論のトレンドが発生している」というのが絶対条件です。
上昇トレンドであれば、上の図のようにしっかりと高値を安値を更新したことを確認して、安値同士を結びます。
(下降トレンドはこの逆です)
やり方さえ分かればとても簡単ですよね?
では、下の場合はどこにラインを引いたらいいでしょうか?
結構グチャグチャした流れです。
しかし、しっかりと高値を更新しています。
では回答です。
ラインはこのようになります。
水色の水平線で高値を更新したのでダウトレンドが成立しました。
ラインはダウトレンドが成立する前の最安値に引く事になります。
こうすることでノイズに翻弄されずに的確なラインが引けるようになります。
トレンドラインはコツをつかめば簡単
トレンドラインの具体的な解説でした。
頭の中にあったモヤモヤが消えたのではないでしょうか?
再度トレンドラインの要点についてまとめます。
- ダウトレンドが成立した時点でトレンドラインが引ける(そうでない場合はラインは引けない)
- ダウトレンド成立後にスイングの最安値同士を結ぶ
たったこれだけで簡単にトレンドラインが引けてしまいます。
これまで「よく分からない」と悩んでいた人はぜひ試してみてください。
トレンドラインはローソク足を切らない
では次にもう一つ例を出します。
下のチャートの場合、どのようなラインを引いたらいいでしょうか?
今度はしっかりと高値と安値を更新していますね。
ダウ理論的には上昇トレンド真っ最中です。
では、さっそくラインを引いてみましょう。
あれ?2つのラインが引けてしまいます。
①と②はどっちが正しいのでしょうか?
ここでもうひとつトレンドラインを引くためのルールが出てきます。
それは、「トレンドラインを引く際は、無理にローソク足を割り込んではいけない」というルールです。
①のラインをご覧ください。
このラインは、最高値の直前の安値に合わせるために、それまでの安値の谷を切ってしまっています。
このような事をやっていると、何本ものラインが引けてしまう状況になり、何が正しいラインなのかが分からなくなってしまいます。
ですので、下のように新たにトレンドラインを引いてやる必要があるのです。
これが正しいトレンドラインの引き方です。
無理矢理スイングの谷を切らないように注意しましょう。
このやり方はCフォークとも言われます。
下のサイトで詳しく解説してあります。
【ダブルトレンドライン】Cフォークの引き方、使い方、テクニックを解説!
実際のチャートで確認しよう!
それでは、先ほど学んだことを実際のチャートで確認してみましょう。
このチャートは上昇局面の途中で発生した下降トレンドです。
地味ではありますが、高値と安値を切り下げるスイングを描いています。
ではまずは最初の高値と次の高値を結びます。
しかし、次の高値の山は戻りが弱かったためラインに到達していません。
ですので、2つめの高値の山から3つめの高値の山にラインを引きます。
どうでしょうか。
その後、しっかりとラインが意識されていることが分かりますね。
では最後にもう一例挙げます。
上昇トレンドのチャートです。どのようなラインが引けるでしょうか。
正解は下のチャートです。
全く難しくありませんね。
慣れたら誰もが同じラインを引けるようになりますので、ぜひ練習してみてください。
トレンドラインの引き方まとめ
- ダウトレンドが成立した時点でトレンドラインが引ける(そうでない場合はラインは引けない)
- ダウトレンド成立後にスイングの最安値同士を結ぶ
- トレンドラインを引く際は、トレンド中のローソク足を割り込ませてはいけない
- 割り込む際は、トレンドラインを複数に分ける
以上を意識したら、誰でも簡単に正しいトレンドラインが引けるようになります。
ぜひお試しください。