今回は「FX手法の検証」についてのお話です。
FXにおいて、トレード手法について検証することは研究開発と同じです。
頭の中から浮かんできたアイディアが本当に有効なのかどうかを、過去の相場で試してみる。
こうすることで、そのアイディアに優位性があるかどうかが分かります。
逆に検証もせずにアイディアや手法を実戦で使うのは自殺行為です。
何の馬の骨かも分からないような手法にお金を賭けるなんて正気の沙汰ではありません。
ただ現実として検証せずにトレードしている人、そして検証してはいるけど効率が悪かったりやり方が悪くて全く意味のないまま実戦に移っている人が多くいます。
そんな現実もありますので、今回は検証ポイント、考え方について解説していきます。
以下のチェックボックスに一つでも当てはまる方には、ぜひ読んでいただきたいと思います。
- FX上達のために検証しろとよく言われるけど、具体的に何やったらいいのかわからない人
- 検証をしてはいるけど、なんか同じことをグルグル繰り返してる気がする人
- 『検証しても勝てない・・・』と投げ出しそうな人
既にトータルで勝てるマイルールを持っている人は、この記事の対象外です。
トータルで勝てるマイルールをこれから作ろうという方に向けて書いています。
Contents
初心者が初めて過去検証すると陥りがちなミス一覧
- 過去チャートを見ていると、あれもこれも取りたくなり、全部のパターンを一気に同時に検証しようとする。
- 検証しているうちに、「こうやったらいいじゃん?」と改善案をひらめき、途中からその新しいルールを取り入れている。
- マイルールの定義が曖昧なため、その都度都合のいい解釈をしている。
どれか当てはまらないでしょうか?
これらに共通するのは、『マイルールの一貫性のなさ』です。
一言でいえば、検証する目的(ゴール)を見失ってます。
自分に都合のいい結果を得ようとして、負けるはずの日を負けとしてカウントされず、勝てないはずの日(エントリーできないはずの日)に勝ててることになってしまいます。
一貫して同じルールでやっていないので、『検証しようとしたマイルールがトータルで勝てるものなのかどうか、ちゃんとした結果が得られない』という結果になります。
これをやってしまうと、『検証をどれだけがんばっても、勝てないぞ?』となり、投げ出してしまうか、もう一度検証だと同じことを繰り返してグルグル無限ループ突入です。
『仮説を立てるステップ 』と『仮説の有効性を確認するステップ 』をしっかり意識
検証をするとき、大きく分けて、『仮説を立てるステップ 』と『仮説の有効性を確認するステップ 』の二つがあります。
この二つのステップをごちゃごちゃにしてしまうと、自分が今何をしているのか全くわからなくなります。
『仮説を立てるステップ 』と『仮説の有効性を確認するステップ 』の違い
検証する際に『仮説を立てるステップ 』と『仮説の有効性を確認するステップ 』どちらにいるのかで、意識しておくべきことが違います。
- 仮説を立てるステップとは、頭に浮かんだトレーディアイディアを具体的なトレード手法(仮説)として作ること
- 仮説の有効性を確認するステップとは、トレード手法が本当に有効か確認すること
FX初心者によくあるのは、『仮説の有効性を確認するステップ』にいるはずなのに、『仮説を立てるステップ』でやることをやってしまうことです。
『仮説の有効性を確認するステップ』にいるはずなのに、途中で思いついた改善案に引きずられて、ルールが微妙にズレたまま検証した・・・なんて経験はありませんか?
コレだと全く持って検証の目的も果たせず、単に自己満足で終わります。
『仮説を立てるステップ 』と『仮説の有効性を確認するステップ 』のポイント
- ローソク足をしっかり見ること
- 取りたいと思うチャートに印をつけること
- 欲張らないこと
- 検証したいパターンを絞り、その絞ったパターンのみに集中すること
- 改善案が思いついたら、メモをとっておくだけにとどめること
- 改善案の検証は、また別でやること
上昇トレンドをやると決めてるのに、レンジの検証を同時にやってはいけませんし、レンジをやると決めてるのに、トレンドの検証を同時にやっていけません。
検証したいこと(=目的、ゴール)を明確にし、その検証したいことだけやる。
まずはこれだけをやりましょう。
あれこれやろうとすると、何も得られません。
最初に検証の目的を決めたら、それが終わるまでは余計なことをしてはいけません。
検証してる最中に改善案が思いついたら、とりあえずメモしておきます。
その改善案での検証は、また改めてやりなおすのです。
ひとまず、やり始めたルールはその同じルールで最後までやり遂げてください。同じルールでやり通すのが大事なんです。
あれもこれも一緒にやろうとすると、一貫性のないルールで検証してしまい、結果が使い物にならなくなってしまいます。
FX教材やスクールで紹介する『手法』は、あくまで『仮説』を提供しているだけ
情報商材やスクールでは、『勝てる手法』として売っていたり教えてくれたりします。
あれはあくまで『仮説』です。
『仮説を自分で考えて生み出すという工程を、人の真似をすることで、効率化できる』というサービスだと私は捉えています。
最初は人の真似からやったほうが早いです。
ですが、『仮説を自分で考えて生み出す』というステップは、改善案を考える力になるので、私は自分で経験したほうがいいと思っています。
そして、『仮説を自分で考えて生み出す』ことは、自分の頭をフル回転して考えて手を動かすことでしか、学べません。
自分の頭を動かし、手を動かし、トレーニングするしかないです。
実は、この仮説を考える工程が、一番楽しくてハマります。
ここまでくると、おそらくトータルで勝てる人になっていると思います。
検証で迷子にならないために
誰もが言います、「検証しろ、検証しろ、検証しろ」と。
ですが、具体的にどんな検証すればいいのか?について教えてくれるところは少ないです。
勉強と同じで、検証も「やり方」がとても大事です。
その中でも特に重要視しないといけないのが、検証の一貫性です。
最初に決めた検証のテーマと目的を最後まで続けること。これが大事です。
途中で浮かんできたアイディアも一緒に並行してやると、検証の意図から外れたことをやって、結果として何も得られなかったり、自分にとって都合の良い検証結果だけをピックアップすることになります。
それで満足していざリアルトレードに移れば、当然ながらコケます。
当たり前ですよね。
穴だらけの手法で、しかも優位性の確認すれ出来て無いんですから・・・・。
そんなわけなので、検証については目的とテーマに沿って一貫してやり続けましょう!!